2025年4月より、流涙や目ヤニの原因となる涙道閉塞に対し、眼科と耳鼻科が連携して診療・治療を行う「涙道外来」を開始しました。

涙道は、目から鼻へ涙を流す通り道です。ここが詰まると「涙が常にあふれている」「濃い膿で目がただれる」といった症状が出ることがあり、その代表的なものが「鼻涙管閉塞」です。鼻涙管は鼻の中にあるため当院では眼科と耳鼻いんこう科の医師が協力し、診断から治療までを一緒に行います。

治療は症状によって主に二つの方法があります。ひとつは内視鏡を使って閉塞を広げるもので、短時間で終わるため日帰りで手術ができます。もうひとつは、より根本的に治すための手術(涙嚢鼻腔吻合術:DCR)で、当院では顔を切らずに行える「鼻内法」を積極的に行っています。

涙道とは?

涙道(るいどう)とは、目の表面を潤した涙を排出し、鼻腔へと導くための「涙の通り道」のことです。構造的には以下の部位で構成されています。

  • 涙点(るいてん):上下まぶたの内側(目頭寄り)にある小さな穴。涙道の入り口です。
  • 涙小管(るいしょうかん):涙点から始まる細い管で、涙を涙嚢へ運びます。
  • 涙嚢(るいのう):涙小管から集まった涙を一時的に貯める袋状の部位。
  • 鼻涙管(びるいかん):涙嚢から鼻の奥(下鼻道)に繋がる管で、最終的に涙はここから鼻腔に排出されます。

この経路のどこかが閉塞または狭窄すると、涙が目にあふれる「流涙」や感染症の原因となります。

なお、涙道外来の受診をご希望の方は、眼科外来までお問い合わせいただくか、主治医を通じてご相談ください。
詳しい診療日や受診方法は、下記の「外来受診ご案内」からご確認ください。

外来受診のご案内