CE科の特徴
幅広い分野での業務対応体制
臨床工学技士は幅広い分野で必要とされており、様々な業務を対応しています
私たちCE科の業務は、血液浄化業務、人工心肺業務、手術室業務、心血管カテーテル業務、ペースメーカ業務、不整脈治療業務、呼吸治療業務、医療機器管理業務、高気圧酸素治療業務と多岐にわたります。
医療機器の安全管理体制
臨床工学技士は病院の医療機器の安全管理に貢献し、患者さんと職員の安全を確保しています
相澤病院では、医療機器の安全管理体制が構築されており、医療機器の専門家である臨床工学技士が管理の中心を担うことで、患者さんと職員の安全を確保しています。
病院が所有している3,000を超える医療機器の情報を、医療機器管理システムを用いて適切に管理しています。
急性期病院の臨床工学技士としての対応体制
臨床工学技士が24時間365日対応可能な体制を整えています
相澤病院の救命救急センターは、24時間365日患者さんを受け入れています。CE科も夜勤と宅直を組み合わせた緊急対応体制で、緊急患者さんの対応や医療機器トラブルなどの緊急業務に常時対応できる体制を整えています。
複数の業務に対応できる臨床工学技士の育成体制
業務ローテーション制により基礎知識を身につけます
急性期病院の臨床工学技士として、基礎となる知識を身につけてもらうために、業務ローテーション制を採用しています。入職後のおよそ3年間は、各業務で設定した共通業務の修得を通して、幅広い業務を経験しながらスキルアップをめざします。
各業務の紹介
血液浄化療法業務
血液透析業務
相澤病院の透析センターは、ベッドは70床、3クールで透析をおこなっており、200名以上の患者さんが外来透析に通われています。臨床工学技士は、透析の開始終了操作、穿刺や抜針や透析装置の操作などの業務を看護師と協働して担当しています。また、透析装置の保守点検に加え、故障時の修理も対応しています。
透析液作製・清浄化管理業務
RO水精製装置や透析液供給装置などの大型装置の管理を徹底しており、常時安定して透析液を供給できるよう努めています。また、水質の基準を満たした透析液を安定供給できるよう、システムの構築や日常点検、定期的な水質測定をおこなっています。
特殊血液浄化業務
集中ケア病棟において急性腎不全の治療で持続的腎代替療法を実施する場合、臨床工学技士は開始終了操作や動作中点検を対応します。
特殊血液浄化の装置は4台所有しており、血液吸着や血漿交換などの特殊血液浄化も幅広く実施しています。
心・血管カテーテル業務・補助循環業務
心血管カテーテル業務
医師、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、そして臨床工学技士が協働で業務をおこなっています。検査・治療に合わせて、血管内超音波装置(IVUS)、体外式ペースメーカ、除細動器、補助循環装置(ECMO、IABP)など、さまざまな装置を操作しています。
補助循環業務
循環と呼吸の機能が維持できなくなった患者さんには、大動脈内バルーンポンプ(IABP)や経皮的心肺補助(PCPS)を使用します。補助循環の開始時は緊急的な対応を求められる事が多く、臨床工学技士が、材料の準備や各駆動装置の操作をおこないます。集中ケア病棟での治療中においても、動作中点検を実施し、安全に装置が駆動できるように管理をおこないます。
不整脈治療業務
植込み術の介助業務やペースメーカチェック業務
不整脈に苦しむ患者さんは、ペースメーカやICDなどの心臓植込み型電気的デバイス(CIEDs)を体に植え込む手術をおこないます。臨床工学技士は、専用のプログラマーを操作し、手術中の検査や条件設定、術後の定期受診時のチェックを対応しています。
カテーテルアブレーション業務
カテーテルアブレーションには、電気生理検査記録解析装置・心臓電気刺激装置・高周波発生装置・3Dマッピングシステムなど多くの装置を必要とします。臨床工学技士は、各装置を操作して医師の手技をサポートしています。
心臓血管外科手術業務
人工心肺業務
患者さんの情報から人工心肺の計画を立案し、カンファレンスで協議をしてから手術に望みます。当日は、回路のプライミングをおこない、術中は人工心肺装置の操作、心筋保護液の注入操作などを対応します。人工心肺からの離脱が困難な際は、補助循環装置を使用する場合もあります。
心臓血管外科手術における介助業務
心臓血管外科手術は、医師・看護師・臨床工学技士によるチーム医療が不可欠です。患者さんの入室から退室まで一連の流れの中で、協働で業務をおこなっています。心臓血管外科手術では生体情報モニタや自己血回収装置など数十台もの医療機器が同時に使用され、臨床工学技士には、すべての機器の操作や使用前点検などの仕事を任されています。
手術室医療機器管理業務
手術関連機器管理業務
全身麻酔器や電気手術器などの使用前点検や、多種多様な医療機器の保守・点検も担当し、手術で安全に使用してもらえるよう努めています。術中に発生した機器のトラブルにも迅速に対応し、手術の遅延を最小限にできるよう尽力します。
また、手術中のペースメーカの設定変更やナビゲーションシステムのセッティング業務も担当しています。
医療機器管理業務
医療機器の保守管理業務
病院では多種多様な医療機器を所有していますが、どの医療機器も性能が維持され安全に使用できるよう、管理をおこなっています。CE科では、幅広い分野で使用するさまざまな医療機器の保守・点検を実施しています。
中央管理業務
医療機器の中央管理で、中央貸出に適した汎用的な医療機器の保守点検と貸出管理をおこない、臨床の現場に信頼性の高い医療機器を過不足なく供給しています。CE科の機器管理室では、輸液ポンプ、シリンジポンプ、低圧持続吸引器、DVT予防装置、経腸栄養ポンプ、エアマットなどの機器を中央管理しています。
また、一部の医療機器は、故障時の修理やオーバーホールにも対応しています。
呼吸治療業務
動作中点検やトラブル対応
人工呼吸器が稼働している場所へ行き、安全に装置が使用されているか、異常がないかなど、毎日点検をしています。他職種への人工呼吸器操作指導も対応しており、安全な呼吸管理をサポートしています。
また、人工呼吸器の定期点検に加え、オーバーホールや修理対応もおこなっています。
高気圧酸素治療業務
入室時患者チェックや治療装置操作
相澤病院は第1種装置を所有しています。臨床工学技士は、治療装置の操作や保守を担当しています。また、高気圧酸素治療は、異物の持ち込みによる爆発事故のリスクがありますので、入室時の患者チェックを徹底しています。