血液・化学検査
24時間365日、精度の高い検査結果報告をめざす
チーム医療への参画
質の高い検体検査を臨床現場へ
他職種と連携する院内チーム
2018年12月の医療法、臨床検査技師法の改正に伴い、検体検査における質の保証が必須とされています。臨床検査の質保証を確立するため、日々の測定精度の向上、分析装置のメンテナンス強化、検査結果を臨床へ迅速に報告することを心がけています。また、院内の糖尿病療養支援チームや栄養評価チーム(NST)の活動では、実際に臨床検査技師が検査室を離れ、患者さんの病態を把握するために他職種と協力し、診断のサポートをおこない、職種間で診断のスキルアップをおこなっています。
血液データと血液形態所見から病態を推測し
臨床検査技師の視点から医師へ提言
見えないところから患者さんの診断・治療をサポート
血算や凝固線溶データを解析し、患者さんの治療に役立てます。検査データの蓄積と分析によって病気の治療や進み具合を把握し、必要時には医師に追加検査の提言をおこない、診断をサポートします。
血液像の形態所見より血液疾患が疑われる場合は、異常所見などの詳細を医師へ報告。さらなる精査の必要性を進言し、早期治療に貢献しています。
一般・細菌検査
様々な検体から正確な検査結果報告を
検査技師としての基本的な検査を、迅速かつ正確に
インフルエンザなどの様々な感染症の迅速キットから、尿や糞便、穿刺液などを取り扱い、病気の早期診断、早期治療に貢献しています。幅広い分野を扱うので、臨床検査技師としての基本的なスキル向上が見込めます。
感染症診療を適切におこなうために
なくてはならない検査を、より確実に
24時間対応で抗酸菌の塗抹検査の報告、血液培養陽性時のグラム染色をおこなっているため、院内の感染対策、感染症治療に大いに貢献しています。
また、感染制御チームに参加し、院内ラウンドで他部署と連携しながら院内感染防止に取り組んでいます。
生理検査
各分野の認定資格取得をめざすわけ
スキルアップから仕事に対するモチベーションの向上へ
相澤病院は超音波検査士や認定心電技師などの資格取得をめざす環境にあり、多くのスタッフが資格を取得しています。資格を取得するためには、実践と併せて知識を高める努力をしていくことになります。周囲からの信頼を得て成長した自分を確認できた時には、将来何を専門性にして働きたいかを見つけるきっかけにもなると思います。
迅速な検査所見を提供するために
24時間365日超音波検査を対応
24時間365日、救急患者さんを受け入れている相澤病院では、検査技師も心臓超音波検査を実施しています。忙しくても自分たちの検査結果が患者さんへの迅速な処置や治療につながった時は、心から良かったと感じます。より精度の高い所見を提供できるように、専門医に読影を依頼したり、カンファレンスで振り返りをしながら指導を受けています。
病理検査
鏡検のスペシャリストによる迅速かつ正確な標本作製を
摘出された組織を病理組織標本へ
手術や生検などで摘出された組織は、ホルマリン固定後に切り出し・パラフィン浸透・包埋・薄切・染色という過程を経て、標本となります。ここまでを病理検査技師が担当し、その後、病理医による診断に至ります。その他に、診断の補助となる免疫組織化学染色や手術中におこなわれる術中迅速組織診検査の標本作りなど、日々実施しています。
顕微鏡による診断。細胞検査士による万全な検査体制
細胞診は組織診に比べ、患者さんの負担が少なくスクリーニング検査としても多く実施されています。細胞検査士によるスクリーニングとダブルチェック、病理医とおこなうサインアウトを実施し、迅速に臨床へ結果を返します。また病理検査室内での仕事だけでなく、内視鏡や外科・耳鼻科外来などへ出向し、その場で標本作製をおこなうこともあります。
輸血検査
血液で命のバトンをつなげる
安全な輸血療法を提供するための検査・管理を
救命のため、緊急性の高い検査を担います
相澤病院は救命救急センターを併設しており、24時間365日いつ輸血を必要とする患者さんが来るか分かりません。そのため、全自動輸血検査装置を用いて検査の標準化を実現し、夜間などのルーチン時間外でも患者さんの状態に合わせて対応しています。
輸血療法を支えるつながりと、安全に対する意識が重要
安全な輸血療法のためには、献血者・血液センター・病院・患者さんのつながりが必要不可欠です。このつながりがどれか一つでも断たれると、輸血療法は成り立ちません。
検査技師は血液センターと医師・看護師の間に立ち、必要な輸血製剤を遅れなく準備しています。緊急性が高い場合には、患者さんの救命を第一優先に、血液センターと病院が一丸となって対応しています。