相澤病院では、乳がんの精査に用いる3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)並びにトモシンセシスガイド下吸引式組織生検装置、超音波ガイド下吸引式組織生検装置を導入し、9月1日より運用を開始します。これにより、従来の装置では発見困難であった病変の検出や詳細な精査が可能となり、検診から専門的な精査・治療までの診療提供体制が更に充実したものとなります。
導入装置について
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)
3Dマンモグラフィ装置
従来の2Dマンモグラフィが一方向からのX線による平面的な画像であるのに比べ、3Dマンモグラフィでは、多方向から撮影した複数のデータを組み合わせ、乳房を断層像として立体的かつ詳細に画像化します。これにより、従来のマンモグラフィでは見落とされやすかった病変の検出や、逆に正常でありながら異常と診断されがちだった病変への正確な診断が期待されます。また、日本人に多く、病変が見つかりにくいといわれる高密度乳腺(デンスブレスト)のタイプでも、従来のマンモグラフィよりも少ない被ばく量で、正確な診断が可能となります。
吸引式組織生検
吸引式組織生検装置
細胞診や従来の針生検といった精密検査で診断に至らなかった場合や、超音波検査で場所の特定が難しい場合に行われる検査方法で、組織を吸い込むように、針で細胞の塊を取って診断します。また、超音波で場所の特定が難しい病変の場合でも、3Dマンモグラフィを併用することで組織採取による検査が可能となります。